白濁を中に注ぎ込んだ。
 生まれたままの姿である曹操は躯を起こす。今まで同じ姿の夏侯惇に覆いかぶさり、交わっていた。
 見てみると、夏侯惇は肩で息をし、虚ろな眼をこちらに向けていた。
 もう体力の限界だろう。そう感じると、ゆっくりと蕾から自身を引き抜いた。
「あ、ふぅ……」
 その動作に感じたのかどうなのか、小さく呻き身じろいだ。
 卑猥な動きだと思いながら、曹操が夏侯惇の躯を浄めようとした時だった。
「何故……」
 そのまま眠りにつくと思っていた夏侯惇が口を開いた。
「孟徳は……俺を、抱くんだ……?」
 何故。
 思いがけない言葉に、思わず曹操は眉間に皺を寄せる。
「お主は、嫌なのか。抱かれる事が」
 首をゆっくりと横に振る夏侯惇。
「では、何故そのような事を聞くのだ?」
「……俺は男だ……いくら交わろうと……子は孕めない。それに……女と違って、抱くには……面倒がある……」
 不意に、夏侯惇は自分の股を見た。命を得る事が出来なかった種子が、零れていた。
「だから……意味が、わからないのだ……。俺を抱く、意味が」
 しばらく、曹操は黙り込んでいた。

「……すまん、忘れてくれ」
 曹操の沈黙に罪悪感が芽生えたらしい。もうゆったりとした二人の時間を過ごすのは無理だ。夏侯惇が躯を叱咤して、何とか上半身を起こした時だった。
「子が欲しい時、性欲を満たしたい時はお前では無く、女を抱く」
 曹操が、夏侯惇を抱きしめ共に寝台に倒れ込んだ。
「お主を抱くのは……少しでもお主と一つになりたいからだ。お主は我が半身。儂に足りないものを持って生まれた、唯一の存在……」
「孟徳の、半身……」
 その言葉が、やけに沁み込んでくる。
「その躯に儂の証を刻みつける事で、お主はよりいっそう儂に等しい者となる。……これが“意味”だ」
 曹操の告白を聞いた夏侯惇は、納得したようで頷くと、曹操の背中に手を回し、微笑んだ。
「……教えてくれて、ありがとう」
「気にするでない。さて、そろそろ眠るとしようか」
 そうして、より躯を密着させると、二人は眠りについた。





フタツだから、愛し合える。だけど、

[2010年 8月 25日]